身代わりでも傍にいたかった


翔サイド

 真央からの手紙を読んでも意味が解らなかった。
喧嘩した訳でもなく浮気した訳でもない・・
俺たちに(別れ)と言うワードは存在していないと思っていた。

はっと気が付く。

今日はエイプリルフールだ
真央、ブラックジョーク過ぎる・・吃驚した。
すっかり騙されたと思い真央に電話する

「お掛けになった電話番号は・・」無機質な機械音が耳に入ってくる。

あれ?間違った?
確認するけれど画面は真央の名前

「トクン」と心臓が跳ねた。

指先が冷たくなって震える・・

「落ち着け。何かの冗談だ」

と口にする。

メッセージアプリを立ち上げてそこから電話する・・
ブロックされていた・・・
慌てて家を出て真央の部屋に向かう・・

なに?
何が起きている?

真央の部屋への道のりは何も変わっていない・・
なのに見上げた先にある部屋にカーテンは無く、
ポストにも未入居の証の様にテープが張ってあった。

よく行ったコンビニ、朝ご飯用に何度も買ったパン屋、
真央の好きなケーキ屋全てあるのに真央だけがこの町にもう居ない・・・