身代わりでも傍にいたかった


私達は慌ててお会計してタクシーを拾い、私の部屋に向かう。

タクシーの中ではお互いに何も話さないけれど
繋いだ手は段々と恋人繋ぎになり彼の親指が私の甲を弄ぶ。

タクシーを降りてエレベーターの中で私はハッとする。

「翔、凄く狭い・・・」

「別に良いよ。真央と二人きりになれるのなら・・」

鍵穴に差し込もうとするが緊張でうまく入らない。
翔がそっと私から鍵を取り開ける。

入ってドアが閉まるか閉まらないうちに私の唇が翔の唇で塞がれる。
そのキスは優しくて懐かしくて涙が出た。

「真央、口開けて」

翔の舌が私の口を蹂躙する・・
何分そこでキスをしていたのだろう・・
翔が

「もう、我慢できない」

と言って私を抱き上げる

「翔、ベッド無いの・・あれで寝ている」

とローソファーを指さす。

「真央、あれを引く余裕ない」

と言ってソファーに私を置きながらキスをする。

「背中痛くない様にするけど先に謝っておく久しぶりだから優しく出来ない」

「うん。良いよ。私も翔が足りなかったから」

私達は久しぶりに抱き合った。

狭いに部屋に響く翔と私の淫靡な声。

「翔、大好き・・」

私の中で果てる直前の翔の

「真央、愛している」

その声を聞いて私は意識を手放す。
以前とは違い起きなくても良いという安心感に身を委ねながら
懐かしい胸に抱かれて安心しながら・・・
ここが私の居たかった場所。