守るって思ったのに逆に傷つけていたなんて・・
真央と居ると幸せだった。
初めて二人でデートした時、
初めてキスした時、
初めて君を抱いたとき全部全部覚えている。
一人暮らしの真央の部屋に行くのが嬉しくて
何時でもそこに居てくれるから
真央を想って会いたくなると連絡もしないで会いに行った。
君は何時でもそんな僕を優しく受け入れてくれていた。
君が可愛すぎて
君の名前を呼ぶときもぶっきら棒になっていた。
思いが滲んで(重たい男)と思われたくなくて
君がよそ見をしている時に君をジーと見ていた。
君が此方を向くとアサッテを見ていた。
そんな俺は
「スキ」
って中々口に出来なかった。
君を抱いている時だけ
「スキ」
と思いを込めて口にしていた。
なんで何気ない時に、君が
「翔、大好き」
と言ってくれていた時に
「俺も真央が大好き」
と返せなかったのだろう。
それでもすべてが順調だと思っていのに
三年生になった頃から真央の無邪気さが消え憂いを帯びた顔を見せるようになった。
それは蛹が蝶に変身する直前の妖艶と儚さを醸し出していた。
それが又男子を浮足立たせていた。
そんな真央を見る男子学生を排除するのに躍起になっているのを
鈍感な真央は気が付かない。
その頃から真央が前ほど笑わなくなったような気がした。
前ほど「翔、大好き」と言わなくもなった。
それでも一緒にいる時の真央が俺を見る眼は前と変わらなかった。
就職活動も始まって疲れているのかな?
位に思っていた。
そう言う自分自身も就職活動で疲れていた。



