「詩優って何歳までサンタさん信じてたの?」
ケーキを食べていたら、花莉からの急な質問。
「幼稚園までは信じてた」
「なんで信じなくなったの?」
「プレゼント楽しみすぎて、夜中眠れなくてずっと起きてたことがあったんだよ。当時の俺はサンタへの手紙とお菓子も枕元に置いててさ。
そんでサンタ待ってたはずなのに、部屋に入ってきたのは親父で、まじでびびった。
置いといたお菓子も親父が食って、手紙の返事もすぐ俺の横で書いてたし」
あの衝撃は今でも忘れない。
サンタはいないんだと知った日だから。
今では笑い話だな。
つーか、親父ももっと上手くやれよって思うけど。
「詩優のお父さん、見た目は少し怖いけどやっぱりすごく優しいんだね」
ふふっと笑う彼女。
花莉は……長い間サンタを信じていたんだろうな、と予想。
「花莉はいつまで信じてた?」
聞いてみると、うーんと考えだす。



