「花莉っ!!」



急いで花莉の元へと駆け寄れば、見えたもの。
転んだせいで花莉のサンタ衣装であるワンピースの裾がめくれて見えた──ピンクの可愛らしい下着。



こんな短い丈だから、さすがに下に何か履いてると思ってたから……俺の心臓はドキン!と大きく跳ね上がる。



「っ!!!!」



彼女は急いで起き上がって、裾を手でおさえた。
それから恥ずかしそうに頬を赤く染めて。



「み、み、見た……?」



真っ赤な顔で、俺の顔をちらりと見る。



「……ばっちり見えた」



素直にそう返せば、「わ、忘れてください」と小さな声で言われた。



きっと、というか絶対、忘れられねぇと思う。
けど、花莉を安心させるために「忘れるように努力はする」とだけ返しておいた。



「し、下にタイツ履いてくる!!そしたらみんなで雪合戦やろう!!」



話を変えるためか、雪を払って急に立ち上がる花莉。
雪のおかげか怪我はなさそう。



「おう」




俺はそう返事をして、いったん倉庫内へと2人で戻ろうとした。
その時に。




急に開いた倉庫の扉。