俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~


それは良かった…と、安心するわけないだろが!それは護衛でもなんでもない。ただの不審者だ。

このカタカナの多い、拙い話し方にも多少イラっときている。



「正確には、僕がガーディアンから借りた使い魔が伶士クンの護衛を致しマス。伶士クンの身に危険が迫れば、すぐ僕にもわかるシステムです。伶士クンの生活の邪魔にはなりませんので、安心して下サイ」

「は、はぁ…」

何やらよくわからないが、俺の邪魔にはならないということなんだな?それは大いに結構だけど。

警戒たっぷりではいるが、「それではよろしくお願いシマス」と再び頭を下げるので、俺もつられて「お、お願いします」と頭を下げてしまった。

ヤツのペースに巻き込まれている感あり。

そして、話の区切りがついたところで、もさ男は「では、社長」と、親父の方に向き直る。



「なずなサンの様子を見に行ってもよろしいですカ」

「お、頼む」



その要請を受けて、今度は親父が俺に話を振った。



「伶士、玲於奈をなずなの部屋に案内してやってくれ。前と同じ部屋だから」



はぁっ?!俺が?…何でだよ!