必要とされていない。

そんな結論に達すると、どうもならなくて激昂してしまうのだった。



「何なんだよ、おまえ…おまえのそういうとこ、嫌いだよ」

「え、嫌い…?」

「何でも一人で片付けちまって、完結させてんの…勝手に一人で前を見てるところ、嫌いだよ!」



閉まっていた感情を吐露すると、もう歯止めが効かなくなる。



「俺たちには見えない何かを見ていて、後ろを振り返らないおまえは、嫌いだよ!」

「………」

「後ろにいる俺たちのこと、俺たちがどんな思いでおまえを見てるのか、何も考えてねえじゃねえか!」



俺たちがどんなに心配してるのか、わかってるんだか、わかっていないんだか。

なのに、何でもわかった風にして、悟っているかのように、勝手に一人で納得してる。

俺たちに、中に踏み込ませないようにしている。

俺たちを必要としてくれない、そんなおまえは…嫌いだ。



「…ごめん」



本当にごめんって思ってるのか?

…でも、その続きは、溢れては零れる涙に邪魔をされて言うことが出来なかった。

次々と零れる涙を抑えられなくて、ひたすら泣き声をあげることしか出来ない。