忠晴にも素性を明かせないような人の家に泊まる?俺は、忠晴に対してはかなり信頼をおいているんだぞ。

忠晴に素性を明かせない人なんて、そんなに存在しない。兄貴じゃあるまいし。

ホント、それ俺じゃない。誰だよそいつ…。

…週末、俺が正気じゃなかったのは確かになった。



「伶士さまの様子があまりにもおかしかったので、そこで私はなずなさんにご相談したのです」

「…なずなに?!」



なぜ、なずなに相談?という引っ掛かりはあったが…いや、それは妥当なんだろうか。

忠晴的にも思うところはあったんだろう。なずなに相談したくなるぐらいの俺の異変とは…単なる気まぐれではない。もしや『そっちの方』の話なんじゃないかという。

菩提さんとも顔を合わせたとなると、やはり…。

先月のペンタグラムで起きたような件が起きたのだ。



「…それで?」



だが、その続きを問うと、忠晴は言葉を詰まらせるているのがわかる。



「…申し訳ありません。実は忠晴、なずなさんにご相談はしましたが、その詳細は存じ上げません」

「はぁっ?!」