え?みっちょに報告してなかったのか?友達なのに!

…いやいや、女同士の関係ってよくわからないからな。男子が迂闊に口出しをしてはいけない。

けど、もし俺が原因で怒ってるのならば…。



だが、みっちょは反応を待たずに「せいや!」と、なずなのデコにチョップをくらわしていた。

突然の奇襲に「うぉっ!」と声をあげるなずな。



「つ、つーかみっちょ、おまえ昨日まで日本にいなかったんだもの、報告できるわけ…」

「そうだ?駅前のベガスベガスじゃねえよ?ラスベガスだぞ?!…っていうか、伶士殿とそういうカンケーって私一言も聞いてないんだけど!…コラァァッ!顔貸せ!その美人な顔本当に借りたいけどな!」

「わわっ!」

そう怒鳴り散らしたみっちょは、なずなの胸ぐらを掴んでグイッと引き寄せる。

「みっちょ、そこは掴むな!私とやろうってのか?あぁ?命は大事にしろよ!」

「やかましこのあほなずぽ!…敵わないのに勝負に挑むのが女ってもんよ!コラァァッ!」

「やんのかおまえぇぇっ!」

…嘘っ!ホントにケンカ?!

あまりにも騒いでるもんだから、周りに人が集まってきた。

さっきの好奇の視線云々の問題じゃないぞ!