カンチョーは好きにすりゃいい。

いくらカノジョとはいえ、今の私には伶士の肛門まで心配している余裕はない。



だが…。



『昨日からのアイツ、何かスカした感じがする』



って、もしや。スズチカは伶士の異変に少なからず気付いていたってことか…?

身近にいる人物に気付かれでもしたら…と、心配はしていたけど。

まさかのスズチカが違和感を感じていたとは思わない。

疑惑の視線を送っていると、横からヨーテリが《やせいのカンなんじゃない?たまにするどいヤツいるから》と、私の懸念事項を察知して一言付け加えてくれる。

野生の勘?…確かにこの鈴木周人とかいう男は、見た目も日焼け肌で体もデカい筋肉ゴリラだから、野生のターザンっぽいけど。



「てなわけで、なずぽよの恨みも込めて、明日は指三本カンチョー二発!…いやいや。そうじゃねえ。なずぽよ、ホントに伶士は浮気なのか?!…おまえ、フラれたのかあぁぁっ!」

「………」



話、逸れたと思ったのに。また無理矢理話を戻してきやがった。ちっ。

何だかテキトーに説明しとかないと、非っ常に面倒くさい。

あーどうしようか。