それだけではなく、その人間の殻を被るために、敢えて脳と内蔵のみを綺麗に食べて処理出来るなんて、余程の高位魔族だ。

もちろん、人型の稀少種。知能もある。

相当手強い相手である、という証拠。



そんな魔族が、伶士と一緒にいるなんて…!



(しくった…)



そこは、散々気を付けていたはずなのに、いつ、何処で?

人の監視下潜り抜けて、よくも!

いや、何処かに警護の見落とし、穴があったのか?…何処だ?

…いやいや、今はそんな反省見直しの時間ではない。後だ。




髪も黒い、小柄な女。

…ここまでは、忠晴さんの目撃証言とも一致するな。



「ヨーテリ、他には?どんな服着てた?身につけていたものとか…」



だが、ヨーテリは身の毛もよだつ、恐ろしい事を言う。





はだか。




「…へっ?」



予想外の返答に、ガクッとズッコけてしまう。

だが、ヨーテリは気分を害しているのか『グルルル…』と、唸り始めた。





なずなちゃん、あいつらはだかだったよ!

そんで、ベッドのうえでいちゃこらしてるんだ!

あのヤ××ンヤロー、ホントにヤ××ンだったんだ!





え…え?え?…はぁぁっ?!