キミと、光さす方へ

☆☆☆

翌日。


ギリギリに教室へ入った瞬間、教室の真ん中の席に座る松本くんの姿が視界に飛び込んできた。


今日は来たんだ！


そう思い、つい笑顔が浮かんだ。


怪我の具合によっては休みが続くかもしれないと思っていたけれど、それほど大きな怪我はなかったのかもしれない。


自分の席に座ったとき、ちょうどホームルームのシャイムが鳴った。


先生が入ってきて松本くんの姿を目に止めると、あたしへ視線を移動させた。


あたしは微笑んでみせる。


なにも力になれることはなかったけれど、昨日勇気を出してアパートまで行ってよかった。


「それでは、今日の予定ですが……」


先生は何も言わず、ホームルームを開始したのだった。