ドアの前に立っていたのは松本くんだった。
松本くんは長い前髪の奥からあたしたちを見ている。
「なんだよ松本。どうした? 忘れものか?」
勇人は抵抗なく話しかけるが、あたしは身構えてしまった。
松本くんはチラリと勇人へ視線を向けて、左右に首を振った。
松本くんがクラスメートの問いかけに反応したのは初めてかもしれない。
あたしは心臓がドクンッと大きく跳ねるのを感じて、動揺した。
それは勇人へ対してのドキドキとよく似たものだったからだ。
「じゃあなんだよ」
松本くんはうつむいたまま真ん中の席へ向かい、机の中を確認している。
そして小さな声で「ない……」と、呟いた。
きっとみんながいる喧噪の中では聞こえなかった声だ。
でも、今は教室に3人しかいない。
松本くんの小さな小さな呟きは、あたしと勇人の耳にしっかりと届いてきた。
あたしと勇人は目を見かわせた。
「大丈夫か? なにか無くしたのか?」
勇人が聞きながら松本くんに近づく。
財布やスマホだったら大変だと、あたしも腰を上げていた。
松本くんは長い前髪の奥からあたしたちを見ている。
「なんだよ松本。どうした? 忘れものか?」
勇人は抵抗なく話しかけるが、あたしは身構えてしまった。
松本くんはチラリと勇人へ視線を向けて、左右に首を振った。
松本くんがクラスメートの問いかけに反応したのは初めてかもしれない。
あたしは心臓がドクンッと大きく跳ねるのを感じて、動揺した。
それは勇人へ対してのドキドキとよく似たものだったからだ。
「じゃあなんだよ」
松本くんはうつむいたまま真ん中の席へ向かい、机の中を確認している。
そして小さな声で「ない……」と、呟いた。
きっとみんながいる喧噪の中では聞こえなかった声だ。
でも、今は教室に3人しかいない。
松本くんの小さな小さな呟きは、あたしと勇人の耳にしっかりと届いてきた。
あたしと勇人は目を見かわせた。
「大丈夫か? なにか無くしたのか?」
勇人が聞きながら松本くんに近づく。
財布やスマホだったら大変だと、あたしも腰を上げていた。



