キミと、光さす方へ

続けて身を乗り出して、体を窓の外へと向けた。


「行け!」


勇人の言葉を合図にして、あたしは両足を下した。


一瞬窓枠に両手をかけた状態で宙ぶらりんになったが、すぐに塀に足が届いた。


あたしは一旦窓へ視線を向けて、勇人と目配せをする。


そしてジャンプして塀を下りると、病院へ向けて駈け出したのだった。