直哉が驚いたようにあたしを見て、同じように手を握り返してきた。 大丈夫。 声はあたしの気のせいだから。 あたしが聞かなければ、聞こえない声なんだから。 自分にそう言い聞かせて、あたしたちは遊園地への入場ゲートをくぐったのだった。