キミと、光さす方へ

「ん、でも味は美味しいんじゃない?」


クッキーを一口かじって泉が言う。


「本当!?」


「うん。見た目はまぁあれだけど」


と、袋の中のクッキーを見つめる。


「お、なに旨そうなもん食ってんの?」


香りに気がついたのか勇人が近付いてきた。


あたしは鞄の中からもう一つグリーンの袋を取り出して勇人の手のひらに乗せた。


「なにこれ?」


「クッキーだよ。昨日作ってみたの」


「え、琴江の手作り!?」


途端に勇人の目が輝く。


「一応ね……?」


そんなに嬉しがるとは思っていなかったので、余計に不安になってきた。


だって、見た目があれだし……。


しかしそんなことはおかまいなく勇人は袋を開けて猫のクッキーを取り出した。


ニコニコと笑顔で「へぇ! 宇宙人の形のクッキーなんて珍しいな!」と、言った。


あたしは苦笑いを漏らす。


もう猫でも宇宙人でもどっちでもいいよ。