キミと、光さす方へ

「ちょっと、こっち来いよ」


田中くんのもう片方の腕を掴まれて、男子たちの中央へと移動させられてしまう。


倒れ込んでいた松本くんが立ちあがり、あたしを庇うように立ちはだかった。


「邪魔なんだよお前は!」


田中くんが声を荒げて松本くんの体を突き飛ばす。


松本くんは花壇に足を取られてそのままこけてしまった。


「松本くん!」


咄嗟に手を伸ばそうとするが、あたしと松本くんの間に田中くんが立ちはだかる。


「まさか、この前センコーにチクったのもお前か?」


聞かれて呼吸ができなくなりそうだった。


田中くんから視線をそらし、ジッと地面を見つめる。


「答えないってことは、肯定と同じだろ」


小林くんが怒った声で言った。


どうしてあたしが怒られないといけないのか、全然理解できなかった。


あたしは怒られるようなことはしていない。


「なんとか言えよ!」


黙りこんでしまったあたしに田中くんが怒号を浴びせる。


その声にビクリと体が震えてしまった。


悔しいけれど、これだけの人数に囲まれて怒鳴られるのはさすがに怖い。