【完】黒薔薇の渇愛





別に盗み聞きしてるわけじゃないのに
桜木の電話の内容があまりにも生々しすぎて、聞いてはいけないようなものを聞いている気分。


帰るなら今がチャンスだと思って、ベッドから降りようと素足を床につけるけど。


「ごめんねー雪羽。
 天音ちゃん、どうやら"待て"ができないみたい。
 ほんっとイヤらしくて困っちゃう」



急に名前を呼ばれ、肩が飛ぶ思いをする。


て……てか、なにその誤解されるような言い方!


これじゃあまるで、私の方から桜木に言い寄ってるみたいじゃん!!


『あま……ね?
 あぁ、岡本の女ですか。
 まだ二人で居たんですね。』


「そーなの。俺たち仲良しさんだから、朝まで二人、仲良くベッドの中で温めあってたの。」


『……そーっすか』


「なにその微妙な反応、つまんねぇ。
 とりあえず、岡本君もう解放しといていいよ。
 後は俺がどーにかしちゃうから」


『分かりました。それじゃあ失礼します』