【完】黒薔薇の渇愛







どうしたって過ぎていく時間のなか。

沈黙が目立つこの部屋で、ーーピリリと電子音が鳴り響く。



「あーはいはい、出ます出ます」


言いながら、桜木は私から離れ
ベッドの上に適当に放っておいた携帯を手に取って出た。



「もしもーし」


『桜木さん、お疲れ様です。』


「お疲れ様~。
 岡本奏子くんのお仕置きは終わった?」


『はい。総長の言う通り"暴力"はいけないと思って、こいつが女を売って稼いだお金、すべて回収しました』


「あーっ、そ。
 別に俺暴力ダメなんて言ってないけどね。
 ほんっと雪羽(ゆきは)は優しいね。
 優しいっていうかちょっと甘いんじゃないの?」


『……すみません。
 一対一ならまだしも、集団でそういうのはよろしくないかと』


「ふふん、真面目なんだから雪ちゃん。
 まあ逢美が舐められないなら、俺はなんでもいいけどさぁ」