お兄ちゃんの口から、自分の名前が出てきたことに、桜木がひどく安堵している様に見えた。 ……やっぱりお兄ちゃんってすごい。 この場にいる全員を幸せな気持ちにさせちゃうんだから。 私も……たくさんの人は無理だろうけど 桜木を幸せにできたらなって思うよ。 「……?なに、天音ちゃん」 「なんでもなーい」 ずっと隣で笑ってくれますように。 そう思える相手に出会えたよ。