【完】黒薔薇の渇愛








町に戻ってきて、私の家まで送ろうと方向転換する桜木に
「桜木の家に連れてって」とワガママを言った。


彼は、私の言う通りに自分の住むアパートまでバイクを走らせる。



「どうぞ」

「……お邪魔します」


数十分でアパートに着いて、桜木の部屋に足を踏み入れる。


意識は元々してたけど、男の人の家に自分から上がるなんて……


積極的すぎたかな!?

引かれてない?大丈夫??



「天音ちゃんなに飲む?
 あっ、ちなみに茶と水道水しかないんだけど」


「お、お茶で」


「はーい。」



私と違って桜木は全然緊張してないみたい。


冷蔵庫からペットボトルを取り出して、透明なコップにお茶を注いで桜木が持ってくる。


テーブルにコップを置いて、そのまま腰を下ろしたと思ったら。
なぜか肩が触れるくらいの至近距離に座られて……反応に困る。