【完】黒薔薇の渇愛








「ふーん、まあそういうことにしとこーか。」


黒い笑みを浮かべる桜木に、多分、いや絶対バレてる。


ふたりはバイクのハンドルを握りしめると、急に真顔になり。


「雪、逃げるぞ」


「了解です、朱光さん」


命欲しさに息の合ったタイミングで、バイクを走らせ逃げていった。



「おバカさんだね~、あのふたりも」


「あのふたり、桜木と一緒にいるときちょっと子供っぽくなるよね。」


「付き合い長いからねー。」



クスクスと、ふたりとの昔のことを思い出して笑う桜木に、ちょっとだけ嫉妬。


私も桜木と……もうちょっと早く出会いたかったな……。


そしたらこんな風に今、私のこと思い出して笑ってくれる日があったのかな?