ギャアギャアと言い合いながら、泥隷の倉庫を出ると。
倉庫から離れた場所に置いていったはずのバイクに跨がっている朱光さんと雪羽さん。
ふたりは呑気に煙草を吸い終え、私たちを見る。
「もー、ふたりとも遅すぎ~。
煙草の箱空いちゃったじゃん」
「お疲れ様です桜木さん」
性格が真逆のふたりの温度差がすごくて、なんだか笑えてきた。
「朱光、雪ちゃん。
なんで俺の言うこと聞かないのー、天音ちゃんこんなところに連れてきて。
危ないでしょ?」
本当はふたりとも、桜木との約束でこの場に居ちゃダメなんだけど。
しょうがないよね、いくら桜木が強いからって
何だかんだ心配なんだよ。
……それは私も一緒。
「だってさー桜木さん、天音ちゃんが連れて行けってうるさいんですもん」
……え?
「そうそう……俺らにしがみついてきて、『桜木を助けて~』って女に泣かれちゃ、黙ってるわけにもいかないですしね。」
……はい?
なんだかこのふたり、責任を全部私に押し付けようとしてるような……。
てか泣いてないし!!


