【完】黒薔薇の渇愛






ブツブツと俺のことを考えながらバイクの汚れを洗い流し始める大地さんは、まるで親みたいだ。


あっ、親って年でもないか。


じゃあ兄?


「俺、大地さんが兄ならよかったなー」


「はあ?なにどうしたの気持ち悪い」


「殴るよ」


「お前の暴力は洒落にならん、やめて」



グッと拳を構えると、距離をとる大地さんは見ていて面白い。



「まあ冗談はさておき。俺がお前の兄だったら、多分なに話していいかわかんねーよ。」


「珍しく弱気じゃん、どーしたの。」


「いや……、俺妹いるんだけどさ。お前と同い年の子」


「大地さんの妹?なに、可愛い??」


「めっちゃ可愛い」


「わお、シスコンきも」


「殴るぞ」


「ごめんて。」