【完】黒薔薇の渇愛





それから、大地さんの姿を見つける度、俺らしくもなく犬のように尻尾を振って話しかけた。


大地さんも面倒見のいい性格せいか、俺に構ってくれた。


普通の家庭なら、親に話すであろう
進路のこととか、悩みとか、くだらない話しとか


俺はぜんぶ、大地さんに話していた。
 


「なあ、桔梗」


「なに」


「お前もしかしてバイクに興味あったりする?」



友達の家の庭を借りて、愛車であるバイクを洗浄している大地さんの手伝いをしていた。



「なんでそー思うの」


「いや、俺のバイクいじってるとこ。じっと見てっからさ」


「まあ、気になるっちゃ気になる」


「なら、免許取れる年になったらすぐ取れよ。
 友達と走りまわるのも悪くねーぞ。
 つか、とくに夢もないなら高校もちゃんと行けよ」


「あーい」


「たく……、ほんとちゃんと考えてるのかねこの子」