【完】黒薔薇の渇愛





別に本当は嫌いでも好きでもないけど。


この名前は父さんがつけた名前だから、先にいなくなってしまった父への嫌味だったり。


あんまり深く考えて発言したつもりはないのに
なぜか、和倉大地は俺の頭をクシャっと撫でた。


なんで撫でられたかよく分からなくて、目を大きく見開く。



「お前意外と繊細なんだな」


「ーーはあ?」


「傷ついたなら傷ついたってハッキリ言えばいいじゃん。
 名前のこと、気にしてたんなら謝る」


「……」


「ごめん」



大地さんは俺とは真逆の人だった。


太陽みたいに眩しくて、キラキラしてて。


知らない俺相手にズケズケと接してくる、能天気な奴だと思っていたけど。


けっして、俺のことを否定しようとはしない。



なーんか、嫌いにはなれないタイプ。