どうやらこの人には、川の流れが早い雨の中、川を見つめる俺が死のうとしていると勘違いしたらしい。
「本当に悪かった!!」
全身濡れているにも関わらず、誰も経営していない古くさい商店の屋根の下で見ず知らずの男となぜか雨宿りする羽目に。
ーーパンッと両手を合わせて謝る男。
なんだかすっげぇ、めんどくさい気がする。
「別に、いいよ。」
「あーそう?まあもし君が死のうとしてたなら、俺は助けた側だからそもそも怒られる意味なんかねーよな」
「……」
なんなのこいつ、なんかいちいち腹立つな。
「俺、和倉大地。
少年よ、名を名乗れ」
「……桜木桔梗」
「へぇー、綺麗な名前じゃん。」
「そう?俺は嫌いだけど」
「なんで?」
「苗字にも名前にも、花の名前ついてるなんて最悪じゃん。
すぐ枯れそう」


