御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜

それはさっき時岡さんがオススメしてくれたマーメイドラインのドレスだった。
どのラインのドレスでも似合うって言ってくれたけど、背の高い私にプリンセスラインはちょっと気恥ずかしい。それにもう子持ちなのに、って思ってしまう。
でも、このマーメイドラインなら、私でも着こなせそう。背の高い寿貴先生の隣に立ってもバランスが良さそうだし。

「…確かに。これ、花にすごく似合いそうだな。」

「うんうん!楽しみ〜!」

給仕は最初だけだったので、授乳用ケープを取り出し、仁貴に授乳させながら寛いでお弁当をいただいた。



結局、あのカタログを見た後では、レンタルドレスルームで気に入ったドレスは見つからず、早々にセミオーダーサロンへ移動することになった。

「花! やっぱりそれだ!
花のためのドレスだよ‼︎」

「ホント?
うん。私もこれが気に入った。これにする!」

「本当にお似合いです。
この共布のチョーカーをそのままご利用いただいても素敵ですし、パールの3連のチョーカーをされてもお似合いかと思いますね。
ドレスのホワイトはこちらに色目を沢山用意してございます。
白、と言っても幅が広いですからね。花様に1番お似合いの白を見つけましょう。」

沢山の白の中から1番顔馴染みの良い、パールホワイトを選んだ。
そしてシンプルなマーメイドラインのドレスなので、全体的にサテンレースの薔薇模様をあしらってもらう事にした。これで薔薇の総柄になる。本当に世界に1つだけのウエディングドレスだ。
出来上がりが楽しみでならない。