「…先生? 聞いてる? 寿貴先生⁉︎」

「…‼︎ なんだ⁉︎」

「ジェノベーゼ来たよ? どっかに意識飛んでたよね? 疲れてる?」

「あ、いや…だ、大丈夫だ。
美味そうだな! よし、仁貴は抱っこしているから、早く食べろ。」

「もう〜〜! また〜!
寿貴先生の方が早く食べないと。
いいから食べて。午後も仕事でしょう?
仁貴はベビーカーでいいから。」

「あ、ああ。そうだな。」

「花! これ、このセット最高だよ!
俺めっちゃ嬉しい!」

左手にサバカツサンド。右手でパスタをクルクルしてる…。
子供か。
花が思わずスマホを取り出した。

「あ! なんで突然撮るんだよ⁉︎」

「…送信っと。いや、昇平の観察日記をね、香ちゃんに。光ちゃんもちょっと寄って?」

「わーい。勇人も入れてね?」

「あ、勇人くん⁉︎ 昇平! サバカツ狙われてるよ!」

「うわっ! 勇人! お前はハンバーグだろう⁉︎」

「たるたる…」

「あー! そうだった。この子、賢人と同じでタルタルソースに目がないのよ。
勇人、パパのちょっともらおうか。ねー?」

平和だ…
光さんも楽しそうにしている。
良かった。

ここは花が1番輝いている場所だ。
やっぱりここでウェディングパーティーがしたい。
俺の花を皆んなに自慢したい。