一週間後、ライフの会議室では企画書を提出した社員達が、自分の企画書が通ることを願い、誰の名前が呼ばれるのか固唾を飲んで待っていた。

「今回沢山の企画書を出してもらって……みんなよく頑張ったな。しかし、加湿器ということで、ありきたりの物が多かった中で、俺の目にとまったのは……」

誰かがツバを飲み込む音が聞こえてくる。


「……日野くんの物だ」


一斉にみんなの目が翔真に向けられる。

マジか……。

おっ……俺の考えたやつ!!


「日野くんの考えた加湿器を商品化するにあたって動いてもらいたいのだが、リーダーとして一条くんお願いできるか?もちろん日野くんにもメンバーに入ってもらう。その他にやりたい者はいるか?」

今井部長の問いかけに手を上げたのは……。

「「はい!!」」

「また佐藤くんと山口くんか……。まあ前回のプロジェクトでも頑張ってもらったし……今回も頑張ってくれ」

「「はい!!頑張ります!!」」

二人の声が元気に重なった。