孤独なヒロイン




「莉沙、おはよ」



普通に声をかけたつもりだった。




「なんですか、高橋くん。用がないなら挨拶は要りません。」




莉沙から返ってきた言葉は冷たかった。




修学旅行前までは幸せだった。


挨拶をすれば笑顔で返事がきて



好きだと伝えれば私もって言ってくれた。




キスをすれば照れる莉沙が可愛くて何度も寸止めして怒られた。



それすらも今はできない。