この先の未来をぼくは、ずっと願ってる。

 再び目覚めたとき、少年の手には、少女が残してくれた小さな箱が握られていた。

 リボンをほどき、箱の蓋をゆっくりと持ち上げ、開ける。

 中に入っていたのは、少女が書いたであろうメッセージカードと、そして、もう一つは、あの懐中時計だった。

 懐中時計の蓋を開くと、文字盤の大きなひび割れは、綺麗に無くなっていた。代わりに、裏蓋に刻まれていたのは、少年のイニシャルとETERNALの英単語だった。

 メッセージカードには拙くも綺麗な文字で、こう書かれていた。

 『これからも、ずっと一緒にいられたらいいな』

 少年は両手で懐中時計を握りしめ、泣き崩れ落ちた。


 ~the end~