ぼくらが夏の国に着いたのは、真夜中だった。空を見上げると、星が流れ星のように動いている。
「ルシア、これが自由型惑星だ」夏の国に着く頃にはご主人さまの体調も元に戻っていた。
「ここにでも座ろうか...」ご主人さまは、近くの岩場に腰を下ろす。
「ルシア、面白いだろ?」と言って笑った。
「夏の国は、二番目に自由型惑星が多い。冬の国でよく見る流れ星見たいだろ?ほら、あの星を見てみろ。」ご主人さまはこの空で一番明るい星を指差した。
「あれが、唯一動かない。この空はあの星を基準にして動いているようなもんだ」そうニコリと笑えばご主人さまは寝転んだ。
「ご主人さま!」ぼくが大きな声で言うと片手をぼくの頭に置いて、
「大丈夫だよ。安心しろ」と目を閉じた。