諦めさせてよ 九条くん

すると少し気だるそうに九条が口を開く



「…ん、分かった」




なんか…めんどくさそう



彼氏ならもっと優しい反応しなよ…





そんな私の感想をよそに花月は1人で嬉しそうに口を開く



「ほんと!?やった〜 ちょっと遅刻しちゃうかもだから急ご?」


「……」



特に返事をしない九条くん



そのまま歩き出したから今日は遅刻かな なんて思っていたら



突然こっちを振り返る



「じゃあね楠木さん」



不敵に笑った彼は そう言って電車を出て行った




あぁどうしよ 彼女いるんだよ九条くん…