諦めさせてよ 九条くん

なんであんな無気力なんだろう…



私が九条くんだったら色んな子ときゃっきゃしまくるよ。多分




今度聞いてみようかな?

そんなことを考えていたら九条くんがちょうど近くに来た



「おはよー」

「ん、おはよ」


そっけない。


でも何となく会話を続けたいからさっき考えていたことを聞いてみようと思った。


あぁ、こんな席でも聞きたいことがすぐ聞けるのはいいとこだよね、


こんな席って言うのもあれだけど…




—遡るは 入学式



入学早々黒板が見えにくいから前に行きたいという人のおかげで

一番前の席を逃れ前から六番目の一番後ろに来れた。



まさか入学早々こんなイケメンとお隣になれるなんて!と

最初はイケメンの隣の席と言うだけでうきうきしてた…


だけど!!


昼休みは必ずどっかの女子が座ってるし

入学式当日に目の前でキス現場を見るなどという…



非リアの私にはなんとも耐え難い席だった…



そんな耐え難き席に新たにメリットがやって来るとは!



さっきと同じ気だるさ全開で席に座る九条くんに早速聞いてみた