主な理由はむろんエレオノア姫の存在だった。
遡ることその三年前、当時皇太子の地位にあったリュシウスは、各国を歴訪した折に出会った当時十三歳のエレオノア姫の咲き初めた花のような可憐な美しさに心奪われていたのだ。
リュシウス帝は王子マリスを正式に後継者と定め、帝国の近侍から何人か後見人を付け、成人するまでの補佐とした。
そしてエレオノア姫は、ここアルミナリア宮殿の後宮で暮らす身となった…と文章にすると綺麗にまとまるけど。
これって要するに「弟を助けて欲しければ、俺のものになれ」ってことだよな。皇帝陛下もやることが強引だ。
ちなみに蓮くんにどうしてエレオノア姫は皇妃ではないのか、と訊いてみたところ、表向きの理由は、彼女の出自の低さだった。
カリンガ王家は八代ほど遡らないと、竜の血族に辿りつかないという。
本音は「やっぱり囚われの姫君のほうが雰囲気が出るし」という創造主の身勝手な好みで、エレノア姫は寵姫という立場に置かれている。
いずれは皇妃にする心づもりだけれど、お互いまだ若年でもあり、リュシウス帝は今のところエレオノア姫を掌中におさめたことで満足しているようだ。
遡ることその三年前、当時皇太子の地位にあったリュシウスは、各国を歴訪した折に出会った当時十三歳のエレオノア姫の咲き初めた花のような可憐な美しさに心奪われていたのだ。
リュシウス帝は王子マリスを正式に後継者と定め、帝国の近侍から何人か後見人を付け、成人するまでの補佐とした。
そしてエレオノア姫は、ここアルミナリア宮殿の後宮で暮らす身となった…と文章にすると綺麗にまとまるけど。
これって要するに「弟を助けて欲しければ、俺のものになれ」ってことだよな。皇帝陛下もやることが強引だ。
ちなみに蓮くんにどうしてエレオノア姫は皇妃ではないのか、と訊いてみたところ、表向きの理由は、彼女の出自の低さだった。
カリンガ王家は八代ほど遡らないと、竜の血族に辿りつかないという。
本音は「やっぱり囚われの姫君のほうが雰囲気が出るし」という創造主の身勝手な好みで、エレノア姫は寵姫という立場に置かれている。
いずれは皇妃にする心づもりだけれど、お互いまだ若年でもあり、リュシウス帝は今のところエレオノア姫を掌中におさめたことで満足しているようだ。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)