翔んでアルミナリア

姫様…と胸のうちだけで話しかける。
エレオノア姫の既視感(デジャヴュ)は、ある意味正しい。

———この世界は、俺の願望と妄想の産物だ。
牢屋で蓮くんは語った。
登場するキャラクターにも当然自己が投影されている。
皇帝と、エレオノア姫の弟マリスは、理想と現実だろうと冷静に自己分析していた。

成人した男性で権力者である皇帝=理想。現実=無力な幼い子どもだ。
であるから、エレオノア姫が蓮くんのなかにマリスの姿を見つけても不思議はない。

ちなみに、そこまで説明されたところで、わたしの脳裏にあまりありがたくない勘がひらめいた。
「ひょっとして、ひょっとしてだけど…」

「うん?」

「エレオノア姫のモデルって…わたし?」

「当たり」
ポーカーフェイスで返される。

「な、なにやってんの!?」

「中二病男子の妄想と願望を具現化すると、そんなもんだよ」

「いやあのその…」
ゲームの中とはいえ、自分が囲われていると思うと、いい気分はしない。