翔んでアルミナリア

『これからわたしが言うことをよく聞いて。必ずあなたを助け出します。だからわたしを信じて。
わたしの言葉が終わったら心の中で十秒数えて、耳を塞いで地面に伏せて。目眩ましが起こります。逃げ出せるようなら、こちらへ走ってきて。明かりを忘れないでね。あなたには勇気があるわ。わたしたちは困難を乗り越えられる。
さあ今から十秒数えて』

…といったことを話しているはずだ。

マリス王子が監視下で動けるかは不確定要素だけど、仮に音響爆弾に晒されても命に関わるものではないと、割り切るよりなかった。
王子が自力で敵の拘束から逃れられれば言うことなし。無理ならば救出に向かうまでである。

姫様の言葉が終わる。わたしも耳に指をぎゅっと突っこんで塞ぐ。

一、二、三・・・七、八、九・

バアキィィィィィィッッン!

音声で表現が難しい、凄まじい破裂音だった。
地面にひたいをつけた伏せた状態で、思わず顔が歪む。

金属と金属を擦るような、あの耳障りな音をヒステリックに増幅させたような。エストライヘル師とセレマイヤの凄さを改めて知る。
距離があって耳を塞いでいてこれなのだ。閃光はさすがに届かなかったけど、そちらもさぞ威力があったことだろう。