翔んでアルミナリア

「先ほど、クルシュタルは洞窟を爆破するつもりだと仰いましたが、導力で爆破ができるなら、強い音や光を作り出すことはできるのでしょうか?」
声をひそめて訊いてみる。

「光と音?」
セレマイヤがかすかに眉を寄せ、エストライヘル師とともに、わたしの質問の意味も含めて黙考する。

わたしの思いつきは、元の世界でいうところの音響爆弾だった。たしかテレビで人質をとって立てこもる犯罪者の鎮圧に使われる映像を観たことがある。
洞窟の中で、つくづく人間は光源があって視界がきかないと何もできないと感じたのがきっかけだ。

「はい、閃光と音響を作り出せないかと。敵の目を眩ませて耳も効かない状態になれば、その間に拘束したり、マリス王子を奪還することができるのでは…」

科学技術を駆使した音響爆弾に近いものが、はたして導力で生み出せるのか。
威力が強すぎると洞窟の崩落を招いてしまうので、あくまで敵の視覚と聴覚を麻痺させる程度という難しい条件付きだ。
そしてそれが可能ならば、わたしはもうひとつマリス王子を守る策を思いついていた。