「思いもよらず陛下の寵を賜り、アルミナリアの後宮で暮らす身となりましたが、わたくしも小国とはいえ、王家の娘です。
陛下のお目に留まらなければ、国が決めた顔も知らない相手に嫁いでいたことでしょう。それが宿命と思っておりました。否も応もございません」
青ざめた顔には、生来の美しさだけでなく王女としての威厳が感じられた。
「弟は血を分けた愛しい存在であっても、添う相手ではないのです。
わたくしは陛下のもとへ参った者。ここ以外、どこへも行くつもりはございません」
「...その言葉が聞けただけで、ここへ来た甲斐があったな」
エレオノア姫を腕に抱くリュシウス帝の言葉には、万感の想いがこもっていた。
絆は確かにあったのだ。目に見えないから疑心にかられ、愛しいはずの存在を籠の鳥にしてしまうことがあっても。
そのどさくさに紛れてという表現が適切なのか、自分の思いつきを導師二人に質問することができた。
陛下のお目に留まらなければ、国が決めた顔も知らない相手に嫁いでいたことでしょう。それが宿命と思っておりました。否も応もございません」
青ざめた顔には、生来の美しさだけでなく王女としての威厳が感じられた。
「弟は血を分けた愛しい存在であっても、添う相手ではないのです。
わたくしは陛下のもとへ参った者。ここ以外、どこへも行くつもりはございません」
「...その言葉が聞けただけで、ここへ来た甲斐があったな」
エレオノア姫を腕に抱くリュシウス帝の言葉には、万感の想いがこもっていた。
絆は確かにあったのだ。目に見えないから疑心にかられ、愛しいはずの存在を籠の鳥にしてしまうことがあっても。
そのどさくさに紛れてという表現が適切なのか、自分の思いつきを導師二人に質問することができた。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)