翔んでアルミナリア

「そうであれば、我らの動きは手に取るように分かっていたのでありましょう。奴らは岩場に身を隠しつつ、おそらくこのバルバンダの大地とよく似た色の大判の布を携えていたはずです。
こちらの偵察の鳥が飛来してきたときは、それを導力で頭上に広げればいい。そうやって我々の目を欺きながらここまで来たに違いありません」
セレマイヤが無念とともに言葉を迸らせる。

なるほど、とリュシウス帝。
「洞窟の中を追うのは我らの物音を辿ればいいわけだから、リランとてそれくらいの芸当はこなすだろう。光の道を奴らも追ったかもしれん」

からくりが読めたところで、さてどうするのか。

「ここは袋小路だな」
確認するようにリュシウス帝が口にする。

「は、横穴はいくつかございましたが、いずれも行き止まり。皇弟殿下は今どのあたりにおられるのでしょう」

あいつに敬称など必要ない、とリュシウス帝が切り捨てる。

「この道は基本的には長い一本道だ。途中大きく折れている地点があった。おそらくはそのあたりにいる。そしてこちらが相手の存在を感づいたことを、向こうもまた察しているだろう。
クルシュタルなる者はかなり腕のある導師であろうが、こちらにも大導師とセレマイヤがいる。うかつには手を出してこないだろう」