翔んでアルミナリア

「そうなんだけどさ…」

「こんなに手間暇かけて隠してるんだから、貴重なアイテムには違いないんじゃないかな」
そう信じたいというのが正直なところだ。
エレオノア姫が場所は口では説明できない、と言っていた意味が身にしみて分かる。

「隠し場所は、ただ日と月の巡りだけが知っている…」
ひとり言のように、彼がつぶやく。

———その隠し場所は、ただ日と月の巡りだけが知っているのです

姫様の言葉は、そういえばどういう意味だろう?
ひとつ指の岩なるところに隠してあるわけじゃないのかな。たしか機会は一年に二回だけ、とも言っていたから、天体の動きとなにか関係あるんだろうか。

「俺たちの苗字」

「苗字?」
蓮くんの言葉は藪から棒に聞こえた。

「日下実花子と、賀月蓮」

言われてみれば、日と月だ。だけど…
「それ、なんか関係あるのかな?」
偶然だと思いたい。日と月の巡りだけが知っているならば、わたしと蓮くんしか宝を見つけることができないとも解釈できる。

いきなりそんなことを言われても、どうしていいか分からない。

「日と月の巡り、そして実花子と俺がここにいる。偶然にしてはできすぎてるんだ」
蓮くんが言い募る。