魔界の華は夜に咲く

一口頬張ると口の中でケーキがとろける。


「うわ・・美味しい・・しゅわってした」


_魔界にきて今が一番幸せかも~~~。



初めて食べるふわふわ触感に感動していると、アルヴァンが嬉しそうに微笑んだ。


「良かった。俺も一人じゃこんなに大きいものは食べれないからな」


元々甘党という訳ではない。
センジュを喜ばせたい一心だった。


と、ここでセンジュの勘が働いた。


_セヴィオもあんなに侍女さん達に人気があったんだから絶対アルヴァンさんだって。てか普通に恋人とかいるんじゃ。


吹っかけるように聞いてみた。

「女性とは一緒に来られないんですか?」

「ああ、たまに娘を連れてくるかな」

「娘!?」


動いていたナイフとフォークの手が勝手に止まった。


「え!?ここ、子持ちですか!?」

「フフ、意外か?」

「そりゃ、驚きますよ」

「まだ幼いからな。今日は屋敷の乳母に預けてる」

「奥さんがいるって事ですよね!?」


_恋人どころか妻子持ちなんて思わなかった。奥さんがいるのに私の婿候補ってあり!?もしかしてお父さんの命令だから断れないんじゃ。絶対そうだ!そんなのアルヴァンさんと奥さんが可哀想だよ!!



「まあ、それはおいおい話そう。食べ終わったらな。今は食べる事を楽しもう」



_気になって食べるどころじゃないですよぉ。



驚きでテンションが下がってしまったセンジュは無理やりに詰め込んだ。