魔界の華は夜に咲く

湯船から上がり、自分の部屋でソファーに腰かけたセンジュは1人物思いにふけった。


_もやもやしたり、ムカムカするのは・・あんな事をされたからだ。
だって、仕方ないよ。魔族・・なんだしね。人間とは感覚が違うんだきっと。うん!


と、無理やり言い聞かせた。
人間にもそういうヤツがいるという事を知らない無垢な乙女・センジュだ。


_でも、あの時私を見る目が真剣に見えたから・・本気だと思って、純粋に気持ちを受け取った気でいたから。
だからちょっと悲しかったのかもしれない。他の人とそういうこと・・き、気軽にしてるなんて・・。


侍女の言葉がグルグルとループする。

『特定の恋人はおりませんが、セヴィオ様は皆の憧れる存在です。
皆、望まれれば喜んでご奉仕します。お役に立てるのならば本望なのです』




_そりゃ、そうかー。
特別感あるもんね。四大魔将って。
凄いな。めっちゃくちゃモテるのかもしれない。