魔界の華は夜に咲く

正直、何もかも美味しかった。
故に食べ過ぎた。


「ううーくるしいー」

「あんた、マジで馬鹿なんだな。確信した」

「酷いぃー」


_だって、次々と用意されて、断れなくて・・うう、喋ったら吐きそう。



緊張で無理をした次第だった。
ゆっくりと手を引かれながら用意された部屋に向かう。


「落ち着いたら風呂入れよ。この廊下を右に曲がればあるから。侍女にも伝えとくし」

「あ、ありがとう・・」

「俺はまだ仕事があるから、じゃあな」

「うん・・」


部屋の前で別れたセヴィオはスタスタと自分の書斎に入っていった。



_本当にさっきの無かったことの様に。・・ちょっとズルい。