「ママ、私も連れていってよ・・これからどうしたらいいのか全然わかんないよ」


涙が止まらない。

母の笑った顔や困った顔が脳裏に何度も浮かび上がった。


「・・ママ・・」


そっと、仏壇の方へ手を伸ばした。

自分も連れていって欲しかった。


「これからの事・・誰も教えてくれない・・誰も・・助けてくれない」


_わたしもいっそ・・


硬く目を閉じ手を戻そうとした瞬間、その手を誰かが掴んだ。


きゅっ。


「!?」



咄嗟の事に思わず驚いて目を開けた。

ここには彼女以外はいないハズだったからだ。