「とにかく、今日はもう自分の部屋でおやすみ。思いつめては駄目だよ」

「・・うん」


センジュが力なく頷くと、魔王はよしよしとあやす様に頭を撫でた。


「フォルノス、センジュを部屋まで送ってくれ」

「御意」

「アルヴァンにはその話を詳しく話を聞かせてもらう」

「はっ!」


センジュが見上げると目の前にフォルノスの姿が見える。
先日と同じ、冷静沈着な面持ちだ。


「行くぞ」

「・・はい」

「センジュ、時間が合えば晩餐は一緒にとるからね」

「わかった。またね、パパ」

「ああ、またね」


優しく微笑む魔王にセンジュは手を振って部屋を後にした。