魔界の華は夜に咲く

センジュが真っ赤な顔で酸欠になるまでアルヴァンは気ずかず、何度もセンジュを愛おしんだ。


「はっ・・息・・出来ない・・」


くたり。まるでのぼせたようにセンジュはぐったりしてしまった。


「おっと・・すまない、やらかした」

「アルヴァンさん~~・・・」

「すまんすまん。ハハ・・つい夢中になって手加減出来なかった」


よしよしと髪を撫でながら謝る顔は楽しそうだ。
とその時だった。


「だ、旦那様!!旦那さまああっ!!」


外から侍女の慌てた声が聞こえてきた。
尋常じゃないその呼び声にアルヴァンとセンジュは扉の方へ向かった。


「どうした!?むっ!?」


ボアッ!
と一瞬で辺りは火の海と化した。
右も左も炎が舞っている。扉も炎に包まれ、出口は塞がれた。


「熱いっ・・」

「これは・・!?」


遠くから侍女の声が聞こえる。


「旦那様!お逃げください!敵襲です!奥様が・・きゃあああっ」


最後に悲鳴が聞こえ、侍女の声が響かなくなった。


ドクッ

嫌な予感が2人を支配する。


「アルヴァンさん・・」


アルヴァンは不安そうに体を震わせているセンジュを抱き上げる。


「一瞬だけ辛抱してくれ。外へ出る。5秒ほど息を止めろ」

「は、はい」


センジュが目を閉じ息を止めたのを確認すると、アルヴァンは体に力を込め炎目掛けて飛び込んだ。