記憶に新しい声におどろき、視線を向ける。 なんと前の席である望美ちゃんのとなりの席が、火神くんだったのだ。 「えっ、火神くん……!そんなに近くだったんだね」 「志羽、気づいてなかったの?入学式の日もイケメンがいるって騒がれてたのに」 「う、うそ……ごめんね火神くん」 「なんで謝る必要があんだよ」 相変わらず不機嫌そうなオーラに圧倒され、それ以上はなにも言わなかった。 けれどなぜか望美ちゃんにクスクスと笑われてしまう。