そう、この声の主は私の大好きな幼なじみの……って、えぇ!?


「……っ!?」

 声の主がわかった途端、さっきまでの眠気が見事に吹き飛んだ。

 慌てて目を見開いて起き上がると、ベッドの脇で私に視線を向けている西山春哉(にしやましゅんや)くんがいた。


「やっと起きたね、おはよう志羽」


 キラキラと眩しい笑みは、まるで朝日のようだった。

 すでに制服姿の春哉くんを見て、思わず目覚まし時計に視線を向ける。


「……うそ、どうして」


 昨日の夜に何度もアラームをセットしたのを確認したはずなのに、気づけば設定した時刻が過ぎていた。